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岡山大鵬薬品は「大塚グループ環境方針」のもと、「すべきこと」を自ら考え、率先して行動し、満ち足りた笑顔あふれる社会づくりに貢献します。
当社は、事業活動に伴う環境負荷の低減を重要な経営課題の一つと位置づけ、エネルギー転換、再生可能エネルギーの活用、サプライチェーン全体での取り組み強化を通じて、温室効果ガス排出量の削減を推進しています。
エネルギー転換による排出量削減
2017年には、ボイラー燃料をA重油から天然ガスへ転換し、ボイラー由来のCO2排出量を約25%削減しました。さらに2022年1月からは、天然ガスの採掘から燃焼に至るまでの工程で発生する温室効果ガスをCO2クレジットで相殺する「カーボンオフセットガス」を導入しています。これにより、燃焼時にCO2を排出しても地球規模では排出が相殺される仕組みを構築しています。
再生可能エネルギーの導入
2022年4月より、本社および工場エリアにおいて、再生可能エネルギーに由来する環境価値を活用した実質CO2フリー電力を導入しました。これにより、2023年比で年間CO2排出量を約65%削減しています。また、2023年9月には、大鵬薬品工業株式会社 備前倉庫に100kWの太陽光発電設備を導入し、同倉庫の年間電力使用量の約10%を自家発電で賄っています。
サプライチェーン全体での環境配慮
当社は2018年よりISO14001(2015年版)に基づく環境マネジメント体制を運用しています。利害関係者の見直しやリスク・機会の抽出を通じて環境改善の対象範囲を拡大し、取引先企業へのEHS監査の導入や、運送業務委託先におけるトラックからのCO2排出削減など、サプライチェーン全体での環境負荷低減に取り組んでいます。
製品ライフサイクルを見据えた環境配慮
私たちは、自社製品のライフサイクル全体を見据え、環境負荷の低減と患者さんへの安全・安心の両立を目指しています。製品開発の段階から環境影響を考慮し、持続可能な医薬品供給体制の構築に努めています。
今後に向けて
ISO14001認証取得企業として、環境マネジメントの継続的改善を図るとともに、脱炭素社会の実現に向けた取り組みをさらに加速させてまいります。当社は、環境と調和した事業活動を通じて、地域社会および地球環境の持続可能性向上に貢献していきます。

工場から生まれた水が、命を育てる環境になる。
岡山大鵬薬品株式会社では、工場排出水を環境負荷の低い形で循環利用し、生物多様性の保全と地域社会への価値創出を同時に実現するビオトープを整備しています。この取り組みは、2025年12月に環境省が推進する「自然共生サイト」に認定されました。企業活動と自然環境の調和を具体化するものとして、当社環境活動の中核に位置づけています。当該ビオトープは約2,600m2の敷地に2011年に整備され、以来、継続的な維持管理と環境改善を重ねながら、生態系の形成と質の向上に取り組んでいます。

当社の製造工程では、精製水や冷却水(水道水と同等以上の水質)を1日約100トン使用しています。これらの水は高い水質を有する一方、そのまま自然に戻すことが難しく、従来は下水処理に依存していました。そこで私たちは、「この水を環境負荷の低減だけでなく、生態系の創出に活かすことはできないか」という問いから、ビオトープの整備に着手しました。排水処理を単なるコストや負荷として捉えるのではなく、自然環境の価値へと転換することが、本取り組みの出発点です。
排出水は吹き出し口を起点として人工水路に導かれ、距離と時間の経過により自然に水温が低下する構造となっています。水路の周辺には、水辺ゾーンと樹木ゾーンを段階的に配置し、生物が生息しやすい環境を形成しています。この仕組みにより、水質・水温を調整しながら、生態系の基盤となる環境を創出しています。
本ビオトープには、在来種を中心とした多様な生物が生息しています。準絶滅危惧種であるトノサマガエルが継続的に産卵・孵化・成長することが確認されており、希少種を含む生物の生息・生育環境として機能していることが示されています。単なる景観施設ではなく、実質的な生態系の場として機能していることが、本ビオトープの大きな特徴です。
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本ビオトープは、生物多様性の保全にとどまらず、地域社会との接点としての役割も担っています。地域の小学生を対象に見学の受け入れを行い、水の循環や生物の生息環境について説明することで、自然環境への理解を深める機会を提供しています。実際の生態系を観察できる場として、子どもたちが自然と人の関わりを考えるきっかけを生み出す、実践的な環境教育のフィールドとなっています。
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本ビオトープは、環境保全、生物多様性の創出、従業員のウェルビーイング向上を同時に実現する取り組みです。社員の通勤動線に隣接する空間として整備することで、日常的に自然と接する機会を創出し、企業活動と自然環境の統合を図っています。これは、文化的生態系サービスの提供という観点からも意義を有するものです。
本ビオトープは、在来種を中心とした生態系の形成、希少種の継続的な生息、排出水の環境的活用という点において、自然共生サイトの理念に合致する取り組みです。排出水を生息環境として活用する点は、環境保全と生物多様性創出を同時に実現する特徴的な事例として評価されています。
今後は、継続的な維持管理と生物調査を通じて生態系の質的向上を図るとともに、環境教育や地域連携の取り組みをさらに拡充していきます。岡山大鵬薬品株式会社は、自然共生サイトとしての責任を自覚し、事業活動と自然環境の調和を追求しながら、地域とともに持続可能な社会の実現に貢献していきます。